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 Fasciation 帯化

 帯化(たいか)とは、綴化(てっか)や石化(せっか)とも呼ばれ、成長点が線状に変化したものです。
 これは、本来点である小さな成長点が線状に変化したものです。
 その結果、成長点が帯状に現れ、茎は棒状ではなく幅広の帯状になります。
 帯化現象の原因は一概には言えず、昆虫や細菌によって生長点が傷付けられたことによって生じるものや、遺伝子が変異を起こした結果生じるものなどさまざまです。
 一時的な帯化現象の場合もあれば、永続的な帯化になる場合もあります。
 サボテンや多肉植物の帯化は固定したものであるため、永続的に帯化は継続します。
 帯化は、良く知られている「たんぽぽ」でも滅多に見ることはないため、植物ではまれに現れる現象と言えます。


「たんぽぽ」の帯化

 殆どの植物に生じる現象ですから、当然多肉植物にも起こります。
 多肉植物は比較的葉が柔らかいため、まれに見ることはありますが、サンセウィエリアは葉が硬質のため、帯化は滅多に起こりません。
 しかし、多量のサンセウィエリアを扱うタイ(Thailand)のナーセリーでは、極僅かに帯化が見られるようです。

 そんなサンセウィエリアを2種類入手しましたので、ここで紹介します。


Sansevieria Samurai cristata

 成長点が横に発生しているのがわかります。
 確認できるだけで9芽あります。
 大きくなる「サムライ」ですが、成長点が数多くあるため、似ても似つかぬ「サムライ」となる訳です。


 
Sansevieria Moonshine Virens Striata cristata

 ムーンシャインは比較的メジャーで、葉が30センチほどになりますが、「ムーンシャイン ビレンス スツリアタ」は10センチほどです。
 その帯化では数センチほどの葉が生茂るため、芽がいくつあるのか確認もできません。